アンテナ工事の注意点!テレビの映らない部屋が判明し無線の家電も不安定に

帰宅したらまずテレビをつけるという方も多いのではないでしょうか。今回は、衛星放送のアンテナ工事にまつわるトラブルについてまとめています。

ある集合住宅で新4k8k衛星放送のアンテナ工事の後、一世帯だけテレビが映らなくなってしまった、なんて話も。衛星放送と家庭内に氾濫している電話やwifiなどの無線機器類が起こす電波干渉の問題があります。「えっ?こんな場所気がつかないよ」って思うようなトラブルの原因などを紹介しています。

工事当日業者が確認しなかった部屋のテレビが映らない

新4k8k衛星放送に対応するためにマンションの共同アンテナを改修工事で帰宅後にテレビが映らなくなっていたというはなし。

施工した業者は在宅中の世帯に訪問して実際にテレビをつけて受信状況を確認しました。とくに異常もなく工事は終了したのですが、工事終了後に帰宅した世帯で、テレビが映らないということがありました。テレビが映らなくなった世帯の方は工事中不在でした。その部屋のテレビが映らなかった原因は、室内の壁面ユニットとマンションの受信設備をつなぐ同軸ケーブルの取り付け端子の不具合のようでした。

このように、室内に設置された壁面ユニットと受信設備に通じる同軸ケーブルの接続部分に原因があると、そこから電波信号が漏洩しテレビが映らなくなったり他の無線機器との電波干渉を起こしたりします。

また室内の接続部分だけでなく、大規模な集合住宅では受信設備のある場所から部屋が遠くなればなるほど、電波信号が弱くなります。電波信号が弱い場合、少しでも電波信号が漏洩している箇所があると他の無線機器や電子レンジの影響を受けやすくなります。同軸ケーブルで起こるトラブルは、アパートなど小規模の集合住宅でも起こっています。予算を削減するために、低品質の同軸ケーブルを使用して受信障害を起こしているケースです。

同軸ケーブルは、他の電波機器からの影響を受けるため、信号線自身の電波漏洩を防ぐために、中心にある信号線を編み組の銅線で覆っています。これをシールドといいますが、低品質の安価な同軸ケーブルの中には、シールドになっている銅線の編み組が荒くつくられているものがあります。シールドの荒い低品質の同軸ケーブルは、直線的に設置している場所で問題がなくても、カーブになっている外側部分のシールド効果が弱くなります。それはカーブの外側になっているシールドの網の目がスカスカになってしまうためです。

集合住宅で生活をされている方で、自宅に戻ると急に携帯電話の電波状況が悪くなる場合は、テレビの受信設備が原因かもしれません。管理会社に相談して、専門業者に依頼するなどの対応をしてもらいましょう。

無線LANの不調はアンテナ工事が原因だった

2018年12月1日に始まった新4k8k放送ではBS・110度CSの左旋偏波の電波の利用も始まりました。高精細で臨場感のある映像を家庭のテレビで楽しむために新4kテレビ、8kテレビも徐々に普及しています。

この新4k8k放送を視聴するために行った右左旋対応アンテナの工事が、家庭内で利用しているwifiのスピード低下や回線が途切れる原因だったということもめずらしくありません。総務省が発行した「衛星放送用テレビ受信設備の施工ガイドライン」でも、衛星放送用テレビの受信設備と、他の無線機器が互いに影響を与えないために必要な情報が細かく示されています。

注意が必要なのが新4k8k放送のアンテナ工事で右左旋対応アンテナを設置する場合です。ほんの些細な配線部分の乱れがあるだけで、そこから電波が漏れてさまざまな問題を起こしてしまいます。さらに影響を与えるだけでなく他の無線機器が発する電波の影響も受ける場合があります。電波漏洩の原因になっている配線部分や基準を満たしていない機器が受信設備で使用されていると、他の無線機器と電波干渉を起こします。

家庭内でインターネットの回線速度が急に遅くなったなどの不具合を感じたら、衛星放送の受信設備が原因かもしれません。この問題は、自宅のアンテナ工事をしてなくても住宅密集地だと近所の受信設備の影響を受けるという可能性があります。近所で右左線対応アンテナを設置したか調べてみることも考えましょう。

またアンテナ設置と受信設備の工事にまったく問題がなくても、身近なところでミスを犯してしまうことがあります。それは室内の壁面にあるテレビ端子からテレビやチューナーに繋がっているケーブルです。壁面のテレビ端子とテレビをつなぐケーブルの性能が基準を満たしてないと、無線LANや携帯電話との電波干渉や、電子レンジの影響を受けてテレビの受信障害にもつながります。無線LANなど通信機器に不具合を感じたら、まず最初にテレビの受信設備そしてテレビに使用しているケーブル類をチェックしましょう。

家庭用のファクシミリを交換したら電波障害が

家庭用のファクシミリが衛星放送の受信に影響を与え、110度CS放送の番組視聴で受信障害が起こりました。ある特定のチャンネルだけ視聴できなくなってしまったのです。このファクシミリは無線LANを介してスマートフォンとつなぐことができる機種ですが、この現象は無線LANを介さないコードレス機能付きの電話でも同様の問題が起こる可能性があります。

受信障害の原因となったファクシミリは使用する通信規格が1.9GHzDECT準拠方式です。110度CSの右旋で放送されるチャンネルが使用している1.5から2.0GHz帯と重なる周波数を使用していました。アンテナからの信号を伝送する際に、ファクシミリの電波が混入して受信障害が起こってしまったのが原因です。1.9GHzDECT準拠方式のファクシミリによるCS放送の受信障害を改善するために講じる対策は、衛星放送に対応しているシールド性の高い分波器や分配器、同軸ケーブルへの交換です。受信設備や配線場所にもよりますが、比較的容易に作業はできる対策です。

衛星放送の電波漏洩対策は、新4k8k衛星放送の開始で左旋偏波の放送が始まってから国を挙げて取り組んでいる印象があります。しかし従来の右旋偏波の衛星放送の時には現在のような電波漏洩に対する意識ほどではありませんでした。そのためかアンテナ工事の施工費を浮かせるため、屋根やベランダに衛星放送のアンテナを個人で設置するケースも少なくありませんでした。インターネット上には、アンテナを設置する手順やノウハウを紹介しているサイトやアンテナ設置の様子を記録した個人ブログが数多く存在しています。

新4k8k衛星放送の左旋の電波漏洩対策にだけ意識を向けるのではなく、右旋の受信環境でも電波漏洩対策について見直してみるべきだと思いました。自宅の無線LANや携帯電話が、じつは電波干渉を起こしていて本来の実力が出せてないのかもしれません。

まとめ

集合住宅の共同アンテナの改修工事で起きた壁面ユニットのトラブルは意外でしたね。建物の受信設備から離れるほど電波が信号が弱くなることは前もってわかっていることなので、大規模マンションなら完全な対策がなされていると思っていましたがそうとは限らないようです。大きなマンションを購入される方は注意点の一つとしておぼえておくとよいのではないでしょうか。

今回は同軸ケーブルに関する問題点がいろいろと出てきましたので、電波障害になったら機器につながっている同軸ケーブルの接続部分から確認してみると良いと思います。家庭内に氾濫しているコードレスの家電機器と干渉する問題は、同軸ケーブルだけで解決出来る可能性があるのですから。

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