アンテナ工事の種類は様々!適した工事の選び方

テレビのアンテナ工事を考えているけど、実際アンテナ工事ってどんなことをするの?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。BSやCS、4kなどの希望や建物・お部屋の立地条件などによってアンテナ工事の内容や使われるアンテナ・機器の種類は異なります。専門的な知識までは必要ありませんが、代表的なテレビアンテナの種類や設置パターンなどを知っておくことによって、見積もりの際の選び方や工事中に不安なことがあった場合に役立ちます。

テレビアンテナの種類

アンテナは地上デジタル放送や衛星放送を見るための電波を受信する設備です。様々なタイプがありますが、ここでは代表的な「八木式アンテナ」と「パラボラアンテナ」について解説します。

八木式アンテナは、地上アナログ放送時代から使われている歴史の古いアンテナで、日本で最も普及率の高いアンテナです。魚の骨のような形をしたアンテナと言えば、イメージできる方も多いのではないでしょうか。
メリットは安定して確実な電波の受信が望めることです。屋根の上に設置するタイプのため、建物で一番高い位置に設置することが多くなります。また、角度だけでなく高さも調節できるため、周りに遮蔽物がなくなるよう設置して安定して電波を受信しやすくすることができます。
さらに、八木式アンテナは「素子」と呼ばれる短い骨の本数を増やすことによって受信感度を増やすことができます。受信電波の弱い地域であっても、この方法で感度を調節できるのが大きなメリットです。
この他にも、八木式アンテナは長い歴史を持つため制作や設置のノウハウが確立されているため、アンテナ本体の価格や工事費が比較的安価な場合が多いです。

パラボラアンテナは、一般的にBS放送やCS放送などの衛星放送を受信する場合に使われるアンテナです。お皿のような丸い形から「ディッシュアンテナ」とも言われます。指向性が鋭いため衛生の方向に向かって角度調整が難しく、きちんとした角度に向けなければ衛星放送の電波を受信できません。衛星放送は地上波よりも発信局が遠い位置にあります。そのため必然的に電波も弱くなります。パラボラアンテナはその形状から、お皿の中に届いた電波を反射して、一点に集中します。これによって衛星からの電波を強くしてテレビに送る仕組みになっています。

この他にも、最近では室内に設置できる小型アンテナや、デザイン性に優れたフラットアンテナ(デザインアンテナ)も登場しています。これらのアンテナは美観やメンテナンス性に優れていますが、極端に電波の弱い地域などでは設置できなかったり、別途電波を増幅するブースターが必要になる場合がありますので注意が必要です。

アンテナを取り付ける場所

アンテナを取り付ける場所によっても工事内容は変わってきます。
アンテナは電波の受信状態を良くするため屋根の上に設置することが多いですが、条件によっては屋根以外の場所に設置する場合もあります。
屋根以外の設置場所としてベランダがあります。専用の金具を使って比較的安全に取り付けることができ、個人で設置を行う人もいます。
しかし、設置できる角度が限られるため、安定した電波を受信できるか確認した上で設置する必要があります。

マンションなどの集合住宅では共同のアンテナを設置している物件もありますが、各部屋でそれぞれアンテナを設置する場合もあります。この場合も各部屋のベランダに設置することになります。この他にも、地デジであれば壁面用のフラットな形状のアンテナも使用できます。

雪の多い地域では軒下に設置することによって積雪による影響を少なくしたり、天候による劣化を防ぐため室内や屋根裏に設置するケースもあります。ただし屋内は屋外に比べて電波の感度が悪くなるため、問題なく視聴できるかの条件がシビアになってきます。
いずれの場合も安定した電波の受信が望める場所への設置が第一です。その上で、美観へのこだわりや地域環境などに応じて最適な設置場所を決定することが重要になってきます。

テレビを見る部屋数でも変わる

複数の部屋でテレビを見る場合、設置した1つのアンテナから各部屋のテレビ端子へそれぞれ均等に信号を送るために「分配器」が必要になります。分配器は壁面にある一つの端子から同じ部屋で2台のテレビにつなぐ場合にも必要です。
また、「分波器」というものもあります。通常テレビには「地デジ(UHF)」と「衛星放送(BS・CS)」の2つの端子がついています。1本のアンテナ線にこれらすべての電波がまとまっている場合は、それぞれの端子用に電波を分けた後に接続する必要があります。分波器はこの電波を分ける役割を果たす機器です。

このように電波を複数に分けた場合、分岐していく途中で信号レベルが弱まり、テレビが映らないことがあります。この時に「ブースター」という電波信号を増幅する機器を挟むことによって、電波の強度を補強してそれぞれのテレビを視聴可能にします。また、もともと電波が弱い地域や建物が障害となって電波を遮っている場合などにも、ブースターを設置することによって解決できる場合があります。
このように、テレビを使用する台数や部屋数によっても、アンテナ工事の内容や見積もり金額が変わってきます。アンテナ工事を業者へ依頼する際は、希望する視聴台数や部屋数を明確に伝えましょう。

4k8k対応アンテナ工事

最近は4kテレビや8kテレビが市場に出回っています。4kは地デジの4倍、8kは16倍の画素数で見ることができ、圧倒的な臨場感や立体感を感じることができる最新の放送です。これまで衛星放送は「BS右旋・CS110度左旋」という周波数を利用して放送を行っていました。しかし4k・8k放送を導入するにあたりこれまでの周波数ではチャンネル数が足りなくなることから、「BS左旋・CS110度左旋」という新たな周波数を利用しています。この電波を受信するためには新たに「4k・8k対応BSアンテナ」や「4k・8k対応ブースター」を設置する必要があります。
(すでにBSアンテナが設置されている場合は一部の4k放送は従来のBSアンテナでも視聴することができますが、4k・8kの番組を視聴するためには対応するテレビとチューナーが別途必要です。)

また、複数の部屋で4k・8k放送を視聴する場合は壁面のテレビ端子や分配器なども全て4k・8k対応のものに変更する必要があります。
このように、4k8kに対応するアンテナ工事は、アンテナ本体の価格や設置費用の他にも、各種対応機器が多く存在するため、様々な機器料金がオプションでかかるということも頭に入れておきましょう。

まとめ

アンテナ工事の選び方で最も大切なのは自分の家やお部屋に最も適したアンテナや機器を選択することです。
工事業者に依頼する場合は、まず自分の希望する視聴環境(地デジ放送のみなのか、BS・CS/4k・8k放送なのか、テレビの台数とそれぞれのテレビで見たい放送)を伝えましょう。通常、業者に依頼すれば電波の強弱や環境からアンテナ設置に適した場所、分配器やブースターなどの機器がどれくらい必要になるかについてもトータルで提案してもらえます。
必要な情報を伝えなかったために、工事後にトラブルになったり、見たかった放送が映らない…といったことにならないためにも、コミュニケーションが取りやすいかなども気にして業者を選択するようにしましょう。

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